2026年3月号「畑の土は何色?」

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Q.畑の土は何色?

A.子どもが絵を描くとき、土の色を何色で塗るか。茶色か黄土色かと思いますが、黒を選んだ子もいるでしょう。その子は、火山灰が積もってできた黒ボク土の広がった畑の中で育ったのかもしれません。世界の子ども達をみると、アフリカでは赤く塗り、北欧では白、中国の子は黄色だと聞きます。

▲黒ボク土 図1

黒い土は腐植(腐葉土)の色が現れた黒で、白は砂、黄色や赤色は粘土、特に鉄さびの色が土の色に現れます。おおざっぱに分類すると世界の土は12種類になります。

日本にあるのは主に4種類。山には粘土と腐植が多い褐色森林土、台地には火山灰土壌(黒ボク土)、平野部の水田地帯は水が運んだ土砂が堆積した灰色の沖積土が広がり、釧路湿原や尾瀬ケ原には未分解の植物遺体が積み重なった泥炭土があります。

▲沖積地の土壌(灰色低地土)図2

当JA管内は、木曽川の運んできた土砂が積み重なった肥沃な沖積土が広がっていて、尾張沖積地とも呼ばれています。河口、沿岸部には三角州があって、干拓されています。おそらく、皆さんの畑も川砂がほとんどではないでしょうか。

土壌診断をすると、腐植が足りません、との診断結果が出ます。腐植とは、落ち葉や枯れ草などが分解されてできた有機物です。ミミズやダンゴムシなどに食べられた落ち葉などは細分化され腐葉土になります。さらに微生物に分解されると原形をとどめない黒い物質=腐植になります。これが粘土や砂と混ざり合って土壌になります。

もっとも肥沃な土壌は黒土(チェルノーゼム)と習った覚えですが、日本にはありません。黒ボク土は似ていますが、酸性です。稲は育っても小麦やトウモロコシには向きません。食糧生産に適したチェルノーゼムが広くあるのは、北米プレーリー、南米パンパ、そして、ウクライナです。中国の満州にもチェルノーゼムがあり、日本が植民した時もありました。

皆さん、畑に牛ふん堆肥や腐葉土を入れましょう。そうすると、微生物の活動が活発になり、黒い肥えた土に変わりますよ。

さて、絵を描くとき、桜島と霧島を見て育った私は、こげ茶色に黒を混ぜて塗ってました。

出典:日本土壌インベントリー